大切な自然石材をいつまでも美しく保つための情報サイト

対応エリア

東京都・山梨県

施工例

御影石バーナー仕上げに養生テープ痕がついて

黒御影石バーナー仕上げの床にテープ養生のシミ抜きとワックス剥離

大規模修繕工事でエントランスの黒御影石バーナー仕上げに養生を固定するテープが石面に入り込んでしまい、縦長の線の濡れジミが出来てしまっています。

3.syakuji tape ato.JPG

天然石に養生テープを貼って、はがしたときに出るシミは3種類ありまして、


一つ目は、養生を固定するテープ糊が石目に写りこんで濡れジミになる場合、
二つ目は、石自体が汚れていたり、樹脂ワックス等が塗布してあり、剥ぐ時に糊の力がありすぎて、ワックスを剥がしたり、汚れが取れたりして線状に、本来の石の表層が出てしまった場合、

そして、三つ目は、テープ養生期間があまりにも長くて、天然石がテープの粘着力に負けて石の表層がえぐり取られてしまう場合等々があります。
今回は、一番目の糊の成分が石目に入り込んで濡れジミを作ってしまっているパターンになります。


シミ抜きの前に、まずはワックスの剥離作業

一度現地にてテスト施工時に、シミ抜き剤が浸透しないので、何か塗布してあると思い強アルカリ洗剤で洗ってみると、ワックスが塗布してあるのが判明しました。
全体が、本来のインパラ系の黒御影のバーナー仕上げよりも濃く見えたのはワックスのせいだったのです。


本施工では、まず、全面にワックスの剥離剤を塗布してしばらく放置すると、乳白色になってきます。
これは、ワックスが溶けてきたときに起こる症状です。

2-1-2.syakujii wax hakudaku.JPG

何十年も前に塗布したワックスなので、通常よりも長めに放置し、さらに表面を固めのブラシで旧塗膜を傷つけて洗剤の通りをよくします。
その後に、ポリッシャーでしっかりと全面洗いを行います。

良く乾燥をさせてから、その後に出てくる糊のシミに対して、専用のシミ抜き剤で湿布して線のシミを目立たないくらいに持ってゆきます。


石床の養生用に使うテープは出来るだけ粘着力の弱い物を使用してその都度剥がすようにして、シミ対策をしてください。

御影石バーナー仕上げに養生テープ痕がついて
1.黒御影石バーナー仕上げの床に濃い濡れ色の線状のシミが

1.黒御影石バーナー仕上げの床に濃い濡れ色の線状のシミが

御影石バーナー仕上げに養生テープ痕がついて
2.下地出し洗浄(今回は旧ワックス剥離から)

2.下地出し洗浄(今回は旧ワックス剥離から)

御影石バーナー仕上げに養生テープ痕がついて
3.ポリッシャー洗浄

3.ポリッシャー洗浄

御影石バーナー仕上げに養生テープ痕がついて
4.ワックス剥離+テープ糊シミ抜き後

4.ワックス剥離+テープ糊シミ抜き後

このトラブルを解決したサービスメニュー

その他の『石材のシミ抜き』の施工例