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お客様インタビュー

アドバンス有限会社 代表取締役 稲永 明弘様

アドバンス有限会社 代表取締役 稲永 明弘様

まず最初に、御社の事業内容について教えてください。

『AD-CORT』を塗布した石材を吸上げテスト溶液に漬け、強制的に吸上げをさせる実験(写真は1ヵ月後)。
ADコートを塗布した御影石(上から6枚)に変化はないが、無塗布の石(下3枚)にはナトリウムの結晶が吸い上がっている。(詳しくはこちら

石材の防汚・吸水防止のための浸透性吸水防止剤、『AD-CORT』(以下ADコート)の開発から製造、施工、販売を行っています。

石材に塗布・浸透させることで、石材表面の汚れや濡れ色現象を防止し、湿気によるカビなどの発生を抑え、さらに裏面からの水分の吸上げを防止することで石材に発生するエフロレッセンス(白華現象)などのトラブルを予防する効果があります。

おかげ様で当社の『ADコート』は、石材の販売や施工、メンテナンスに関わる人なら一度は聞いたことがあるか、実際に使ったことのある商品として、広く認知していただけているようです。中国では『ADコート』のニセモノが出回っていると聞いています(笑)。

お客様からお聞きするには、「塗布後、石の濡れ色現象やエフロレッセンスが出なくなるが、とにかくその効果が長く持つ」、というご評価をいただき、採用いただいているケースが多いと伺っています。

当社はメーカーではありますが、自社に施工部門を持っています。我々が自ら、常にいろいろな現場で実際に施工してみて、施工時の使い勝手や、何より施工した結果を直接把握したいからです。そして、それら現場での実地の経験やデータを、製品の改良や新製品の開発に活かす、ということをとても重要視しています。

その意味で、現場の数が多いことはもちろん、多種多様な条件下での施工が発生する東京地区で、『ADコート』の責任施工をほぼ一手に担っていただいているケイアンドエス様は、当社と当社の『ADコート』にとって非常に大切なパートナーです。

御社がケイアンドエスをお知りになったきっかけを教えてください。

今から10数年前になりますが、当社が『ADコート』を製品化してまだ間もない頃、この『ADコート』の施工をしていただける業者様を探している中で、ケイアンドエス堀内社長と知り合いました。

アドバンス有限会社 代表取締役 稲永 明弘様

堀内様の方でも、日々いろいろな現場でメンテナンス施工をされる中で出てきていた必要性から、「こんな製品はないか?」と、ちょうど当社の『ADコート』のような製品を探していらしたそうです。

『ADコート』を開発したその当時は、当社製品はおろか「自然石材に防汚・吸水防止のためにコーティング剤を塗る」ということ自体に意味がない、塗っても塗らなくても同じ、と誰もが思っていたような時代でした。当然ですが、開発したばかりで実績もありませんでしたから、私がいろいろな企業様に開発した製品をご説明に上がっても、ほとんどまともに取り合っていただけないような状況でした。

余談ですが先日、当時からお付き合いのある、ある企業の担当者様が、「(今でこそ言えるけど)アドバンスさんも、当時、採用しても何の効果もないまま商品ごと消えていった、それまでの業者と同じように消えていくだろうと思っていた」とおっしゃっていました(笑)。採用してくださった企業の担当者様ですら、そう思っておられたわけです。

そんなゼロからのスタートで、今日のように『ADコート』を認知して多くの現場で使っていただけるようになるまでには、本当に長い時間がかかりました。ただ、その当時から我々が変わらずに大切にしてきたことがあります。それは、「製品を正しく理解して使っていただける施工業者様とのパートナー関係を築くこと」でした。

普通でしたら、販売力のある流通業者に売り込みに行きたいものでは?

短期的に見ればその通りだと思います。しかし、石材のコーティング剤という製品の特徴として、「実際に現場で施工した後、長い時間が経ってみないと、本当の価値が分からない」ということがあります。

アドバンス有限会社 代表取締役 稲永 明弘様

実際に、製品のテストと証して、数種類のコーティング剤を石材の表面に塗って次の日に撥水テストをされるような企業様も稀にいらっしゃるのですが、塗布して1日や2日では、どの製品も同じように水は弾き、吸水防止効果がありますから、差が分からないのです。

また、『ADコート』という製品本来の効果を発揮し、その効果を長く持続させるためには、実際にメンテナンスの施工現場や、石材の出荷前に工場で塗布いただく際、石材を十分に乾燥させてから決められた必要量を浸透させていただく必要があります。ですが、石材に繰り返しコーティング剤を塗布する工程は忍耐の要る作業ですし、オーナー様など発注者様からは見えない部分ですから、手を抜こうと思えばいくらでも手を抜けてしまいます。同じ量でも薄く延ばして塗れば、たくさんの面積を安いコストで「塗りました」といえてしまうわけですが、この「正しく必要量を塗布し、浸透させてあるか」ということも、短い検証期間では違いが見えてこないのです。

そこで、プロとして石材メンテナンス施工の技術や経験、石についての十分な知識があることはもちろんですが、それ以上にそういった見えない部分で手を抜いたりしない、施工後の責任も取りきる姿勢で現場に当たり、その中で当社の『ADコート』本来の効能を活かしきって使ってくださる施工業者様の存在が重要でした。言ってみれば当社の製品は「半製品」であって、施工業者様に正しい理解の上で、手を抜くことなく使っていただけないことには、「製品」として現場で本来の効果を発揮できないのです。

当社が施工の品質や結果などを直接把握できない先に、製品を正しく使っていただけないリスクを承知で販売することは、できない選択でした。長い時間が経ってみてはじめて本当の価値を発揮し、効能の違いを理解していただける『ADコート』を世に出していく上で、目先の売上高を追うような販売姿勢を取ることは、長い目で見れば必ず製品の命取りになると考えました。「商売っ気がなさ過ぎるんじゃないの?」と良く周りの人間には言われたりするのですが(笑)、この考え方は今でも、これからも変わりません。

御社がそれだけ重要視してこられた施工業者の中でも、ケイアンドエスはどんな存在でしょうか?

『ADコート』のスタート当時から、ケイアンドエスの堀内様とは「一緒に製品の共同開発を続けて来た」といってもいいくらいの関係でお付き合いさせていただいています(笑)。

アドバンス有限会社 代表取締役 稲永 明弘様

堀内様には、まだ『ADコート』にほとんど実績のない頃から、私がこの製品を開発しようと決めた理由や考え方を理解していただき、現場で使用してくださいました。そのこともありますが、何より当時からすべての現場で、「最後まで自社の施工後の責任を取る」という立場と姿勢で施工に当たられていることを知っていますから、どんなお客様にご紹介しても決して失礼な結果にはなりません。どんなお客様にも、「ケイアンドエスさんに任せておけば大丈夫です。」と安心してご紹介しています。当社としても私個人としても、ケイアンドエス様と堀内社長には、それこそ一朝一夕には築けない、とても強い信頼感を持っています。

まず、ケイアンドエス様をはじめとする、当社がお付き合いさせていただいている責任施工の業者様の手がけられた現場は、「『ADコート』を正しくご使用いただいた場合の、製品本来の効能を発揮できている実例」としてご紹介させていただくことができます(ADコート「施工後の経過写真」)。多くのお客様に当社製品の効能をご理解いただき、そして何より我々が把握できない施工業者様にも製品を正しくご使用いただく上で、このことには非常に助けられています。

いくら当社が現場を重視しているとはいっても、『ADコート』が全国で使用していただけるようになった今では、販売先やすべての現場での使われ方とその結果を追い続けることはできません。ご使用くださる業者様を疑うわけではないのですが、例えば「本当に必要量を塗布していただいているか?」といったことは、現実問題として、当社には分からないことです。もし仮に十分な量を塗布していただけずに現場に施工され、1年にも満たない間にトラブルが発生した場合、「製品が悪い」と言われても反論のしようがない、ということだとすると、とても製品本来の効能を証明することなどできなくなってしまいます。

ケイアンドエス様の施工実績は、「当社『ADコート』を正しく使っていただけた現場では、これだけの効果が出ている。持続している」という何よりの証拠として、他の多くの施工業者様やオーナー様に紹介させていただけるものばかりです。

御社がパートナーと認める責任施工の業者様は、本当に貴重な存在なのですね。

はい、どの業者様もとても大切な当社のパートナーです。ただ、このことをお話しすると、当社がケイアンドエス様に対してどれほどの信頼感を持っているかを分かっていただけると思うのですが、例えば、当社がある東京のお客様の物件で、『ADコート』を使った防汚・吸水防止コーティングの施工を、「受けて問題ない」と判断してケイアンドエス様に依頼したとします。しかし、事前に電話やメールのやり取りで把握できる情報はどうしても限られますし、その時点で「特に問題なさそうだ」と判断できたとしても、実際に現場で確認してみて初めて、見えていなかった問題が出てくることも多いものです。

アドバンス有限会社 代表取締役 稲永 明弘様

そんな中、もしもケイアンドエス様に実際に現場を見ていただいた結果、「ここはADコートで施工しても効果を保障できない」と判断なさった場合、その判断に我々は従います(ご評価いただけている『ADコート』も、どんな汚れや水も防げる魔法の製品ではありませんから、物件での石材の施工状況や使用環境によって、コーティング剤の使用ではそもそも対応できないケースもあるのです)。

これは石材の業界だけではないと思いますが、ある商品の使用可否や効果・効能の判断については、ほとんどの場合、開発・製造元であるメーカー側の判断が「正しい」とされるものだと思いますし、実際に当社も通常の施工業者様に対しては、メーカーとして、責任を持って使用可否についての回答をします。

しかし、様々な現場で『ADコート』を試行錯誤しながら使い続けて来てくれたケイアンドエス様の場合、メーカーである我々が「無理です」とお断りしていたかもしれない現場でも、創意工夫して施工し、納めてくださった、ということがこれまでに数多くありました。つまり、現場で『ADコート』を活用することについて、ケイアンドエス様には我々と同等か、場合によっては我々以上の知見をお持ちの場合があると考えているわけです。

アドバンス有限会社 代表取締役 稲永 明弘様

また、「こんな施工条件の現場なので、こういう効能を強化したものを作ってもらえないか?」といった、新商品開発や改良につながる新しいニーズに気づかせていただけるようなご相談も、これまでに数多くいただいてきました。

もちろん、こういった現場ごとに異なるイレギュラーなご要望に、メーカーとして一つひとつ、すべてにお答えすることは物理的にできません。当然、メーカーとして、対応した特別仕様の製品の、その後の汎用性や市場性を考えながら、対応するかしないかを判断することになります。

しかしケイアンドエス様の場合は、数多くの現場で『ADコート』を施工してこられた経験と、それまでの当社とのやりとりの蓄積がある上に、製品の特徴だけでなく、日々現場でお感じのニーズなどの要素も踏まえてご相談くださいます。そのせいもあってか、"商品開発"という意味でも、実に的確なご相談をいただけるのです(笑)。ですから、普通ではお受けしないような特殊なケースにも、対応させていただくことも多くあります。

実際に、そういったリクエストにお答えしたことがきっかけで商品化され、継続して販売しているものも複数あります。そういう意味で、ケイアンドエス様とは、『ADコート』を開発した初期の頃から、「一緒に共同開発を続けて来た間柄」といってもいいくらいの関係なのです。

最後に、今後ケイアンドエスに期待することがあれば教えてください。

ちょっと今の仕事から離れたことでもいいですか? これは私の個人的な感情も入り混じってのことなのですが、将来、堀内様には、石材メンテナンスの現場施工や施工管理の仕事ではなくて、石材コーティング剤の販売や石材の製品塗布の考え方そのものの普及啓蒙といった部分をメインにご活躍いただきたいですね。

これまでお話してきたように、堀内様とは『ADコート』にほとんど実績のない頃から、一緒に長い時間と労力をかけて、お客様に製品の価値を理解していただき、少しずつでも着実に広めて来たからこそ今がある、という想いが私にはあります。ですので、ぜひ何かの形でそれが「報われた」というか、「やってきてよかったな」と一緒に笑えるような状況にしたい。

アドバンス有限会社 代表取締役 稲永 明弘様

堀内様の性格的に、これからもずっと現場に立たれると思いますが(笑)、私としては、製品の販売と普及啓蒙を通して、そのご経験や知識を後進に伝えていく立場になっていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。

そうなれるまでには、まだもうしばらく時間が掛かるかもしれませんが、今後も『ADコート』の開発・製造元として、これまで以上にケイアンドエス様を頼りにさせていただきたいと思っています。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

本日はお忙しい中、大変ありがとうございました!

取材日:2010年11月9日
(インタビュー・撮影 K's WEB コンサルティング)

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